工場で働いたときのこと

僕は工場で働いたことがある。

そんなに長い期間ではなかったが、憂鬱な日々だった。

 

明るいのに暗い

僕の働いた工場は、繊細な素材を作っていたのでクリーンルームだった。

室温は24度前後に調節され、作業員は目元だけ出たスーツを着ていた。

 

作業室は蛍光灯で明るいはずなのにとても暗く感じた。

今まで客商売をやっていた僕としては密閉された空間はとても窮屈だった。

 

同じ空間には変わらない面子の同僚・上司だけ。

機械を相手によく分からない操作を行う。

機械の一部になった気分だった。

 

 

起き上がれない休日

勤め始めてから休日はずっとベッドで横になっていた。

何かしようという気力が沸かない。

たまに友人とメシに行ったり、気晴らしに近場の山へ行ったりしたけど、

ほぼ9割は家で過ごしていたと思う。

体の疲れは取れているはずなのに眠気は取れないままだった。

 

 

「向いていない」仕事とは

結局工場の仕事は数か月で辞めた。

給料は良かったが精神がもたなかった。

残念ながら自分の経歴に傷を付けることになってしまった。

 

どうやら工場の仕事は僕に向いていないらしい。

前の仕事は不満さえあれ、ここまでつらいと感じることはなかった。

一つ一つの作業は着実に覚えてこなしてはいたが、

これが自分の「生業」という感覚を持てなかったのが大きいかもしれない。

 

 

というわけで無職

働き始めてから二度目の無職生活を送っている。

前辞めた時も仕事は決まってなかった。

短期間で辞めているのも含め、相応のマイナスポイントと言える。

なんだかんだで働き口はあるだろうが、どんな選択肢があるか不安である。

 

今回は転職エージェントを使ってみることにする。

よく分からないことはプロに任せるのがまだマシというものだろう。